ベナン共和国の綿花

Bonjour! 2018-2次隊 野菜栽培隊員の吉浦諒子です。

みなさん、
“パーニュ”をご存知ですか?
西アフリカでのアフリカ布の呼び名で、
東アフリカではカンガ, キテンゲとも呼ばれていますね。

ベナンの人々は、このカラフルな”パーニュ”で仕立てた服を着ているのですが、そのほぼ全てが綿製品なんです。

今回はベナンの綿花にまつわる、特筆すべき3つの特徴をご紹介します!

① 総輸出額に占める割合がトップ!
ベナンで多く生産されているものといえば、コーンやキャッサバ、ヤムイモなどの主食となる穀物類、カシューナッツやパイナップルが有名ですが、総輸出領に占める割合では、綿花が一番なんです!

アフリカ他国と比べても、2014/2015年での割合は第4位。お隣のブルキナファソなど、西アフリカの国々は綿花の割合が総じて多いようです。
(出典:https://www.wto.org/engl…/news_e/news15_e/ICAC_nov15_dev.pdf)

② 総輸入額に占める割合もトップ!
なんとベナンが輸入するものの中でも、綿織物、つまり綿製品の割合が一番多いのです。
綿花を生産、輸出してから、製品を逆輸入しているんですね。
(出典:https://atlas.media.mit.edu/en/profile/country/ben/)

③ 2018年に生産量が32.6%も増加!
現パトリス・タロン大統領になってから、綿花生産および綿花の輸出が政府の政策として全面に押し出されました。”タロンの工場”とも呼ばれている、全国各地のコットン工場では、多くの人が働いています。

こちらのサイトによると、生産量だけでなく1ヘクタールあたりの収量も、2015年に880kg、2016年には1tを超え、2017年には1.130tになっています。
(出典:https://agrimagafrica.org/benin-cotton-production-up-32-6/)

全生産量で比較すると、アフリカ内でも平均といったところのようですが、ベナンを代表する稼ぎ頭であることは間違いありません。
今後も、ベナンの綿花生産から目が離せません!
(出典:http://harvestchoice.org/commodities/cotton)

写真や動画では、私の任地ケトゥ市にあるコットン工場を見学した際のものです。(掲載許可済み)
ちなみに、ベナン北部には手で綿花を紡いで糸にする女性たちもいるようです。そういった文化や人々を大切にしながら発展していってほしいと願うばかりです。

文責:2018-2 野菜栽培 吉浦諒子

コットン工場の入口。
積荷を下ろすために待つトラック。長いと2週間以上も待つのだとか…。


コットン工場内の事務所に、現大統領のポスターがありました。
“ここは、パトリス・タロンの家”と書いてあります。


トラックから下ろされたものの、工場内で処理しきれない、収穫後の綿花たち。


トラックによって運ばれた綿花は、巨大なバキュームによって吸われ、工場内の機械へと入っていきます。
上の人たちは山を崩していて、1人がバキューム役。
ここで働く人の給料が、工場内の短期雇用者の中で一番高いようですが、それでも長時間労働に見合った額ではないようで、少しでも稼ぎたい若者たちが夜通し働いています。


バキュームで吸われた綿花は、工場内の機械によって「ワタ」と「タネ」に分けられていきます。


これが、綿花の「タネ」です。
タネは別の袋に詰められて、国内で販売されます。


「ワタ」の部分から、さらに汚れやゴミを取り除き、圧縮して袋に詰めたものがこちら。
一袋、230kg。人が1人どころか3人くらい入れそうです。


袋詰めされた綿花。
一つ一つの重さと日付が書かれ、綿花開発組合(SODECO, Société pour le Développement du Coton)の文字が印字されます。
コットン工場の経営や、綿花の種や肥料を販売している団体です。

JOCV Benin 広報委員会
【ベナン共和国🇧🇯の綿花】 Bonjour! 2018-2次隊 野菜栽培隊員の吉浦諒子です。         みなさん、 “パーニュ”をご存知ですか? 西アフリカでのアフリカ布の呼び名で、 東アフリカではカンガ, キテンゲとも呼ばれていますね。     ベナンの人々は、このカラフルな”パーニュ”で仕立てた服を着ているの...
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